終末のワルキューレって漫画がうけてるみたいだけど、個人的に強い神っていえば、アテン、ミスラ、テトラグラマトンで三傑だと思うんだよね。
たぶん、わかる人の方が少ないと思うけどさ。
アテンっていうのはツタンカーメンの父、アクアンアテンが信仰した神で、エジプト在住のユダヤ人に多大な影響を与えた結果、一神教の元祖であるユダヤ教を産んだという偉大な神性なのである。
どう考えてもゴッドオブゴッドよ。
その風変わりな恰好も面白い(ユダヤの天使の造形がそれまで中東で主流だった人間型ではなく異形化したのもこのせいじゃなかろうか)。
アテンは多神教だったエジプトに生まれた事実上の一神教の神。
一神教の元ネタなんだから強いに決まってるだろう? と。
次、ミスラ。
印欧語を話す人々の間で信仰された英雄神。
キリスト教以前においてもっとも広く信仰された上、一神教のミスラ宗教団さえ存在した。弱いわけがない。
事実上、ローマでもっとも信仰された神ともいえる。案外、ローマ人はローマ神話の神々を信仰していないというか、ローマ神話ってギリシャ神話から神名を挿げ替えただけの面白みのないものだからね。
最後、テトラグラマトンっていうのはようするに、ユダヤ教の唯一神のことだ。
同時に、キリスト教における主は、ユダヤ教のヤハウェであり、イスラム教のアッラーである。もっとも異名の多い神であろうし、現在もっとも信仰されている。弱いわけがない。
神の強さは信仰と文化依存だからだ。
とはいえ、神性としては新しい部類。
で、この三者に比べれば、他はカスみたいなもんだ。ゲルマン系の神々はもはや誰も信仰していないし、ヒンズーの神は信仰こそあれ、インド以外ではあまり影響がない。