開会式のすべてを見たわけじゃないが、あまりできのいいものには感じなかった。
開会式の演出家が二転三転しての結果だから、当然といえば当然だろう。
競技の方も、瀬戸大也や内村航平が予選落ちしたり、波乱があった。波乱は面白いので、こちらは別に楽しくというと悪いが、驚きをもってみていた。
なだぎ武や劇団ひとりが学芸会みたいなのをやったり、世界的超マイナースポーツの人間が聖火を運んだり、独りよがりに見えた。ぶっちゃけなくても、外人からすれば、知名度は吉田沙保里>松井秀喜であるのは言うまでもない。
ピクトグラムが日本発祥というのは素晴らしいことだが、これで押していくのはどうなのだろう、とは思った。
また、任天堂の曲が使用されなかったのは、任天堂はトヨタと同様の判断をくだしたのではないか? と疑念を抱いた。
ネットではAKIRAをモチーフにした開会式の方がよかったという意見が多い。
だが、私にはどうだろう? という疑問がある。
プラカードが漫画の吹き出し風だったが、ほとんどの外人はあれの意味はわからないし、とってつけた感しか感じない。
日本アニメやマンガ好きはスクールカーストでいえば、スタートレック好きよりも格下だ。そもそも、スタートレックの概要の方がDBの概要よりもアメリカでは知られていると思う。
所詮、日本のアニメ漫画はオタクのものにすぎない。日本国内ですら65歳以上では、プラカードの意味がわからない層がほとんどだろう。
だから、AKIRAをモチーフにしても、意味不明だ。
そもそも、アニメや漫画をモチーフにして、そこに日本を感じる外人は「多くない」。
まだ、ゲイシャ、ニンジャがいいだろう(こういうと、フランスではグレンダイザーというロボットアニメが人気で視聴率100%になった! というやつがいるだろうが、これは日本のアニメが人気なのではなく、グレンダイザーが人気なのだ。日本でシットコムはちっとも流行らず、フルハウスがずっと人気だったのと同じ。ジャンルが人気ではなく、単に一作品が人気にすぎない)
勘違いしてはいけないが、いまだに世界ではアメコミやバンドネシネなどの西洋漫画の市場の方が大きい上、韓国漫画の市場も日本ではほぼ0だが、世界的にはそこそこある。
漫画=日本ではない。アニメは言わずもがな、で日本アニメの市場は吹けば飛ぶほど小さい。
オーバーウォッチというアメリカのゲームがあって、このゲームには各国のステレオタイプのキャラが出てくるのだが、日本人キャラに愕然としたのを覚えている。
いまだに、ニンジャ! サムライ! なのだ。
比較的日本を知っているアメリカ人のイメージでこれだ。ほかは推して知るべし、だ(おそらく日本に一番詳しいのは残念だが韓国人で、次が中国人。そこから先はかなり差が開く)。
さらにこのゲームで残念なのは、韓国人はEスポーツゲーマーで、中国人は学者というステレオタイプではない「新しい」キャラ造詣なだけに、日本キャラの旧態なイメージにため息が出る。
私はニンジャ! サムライ! ゲイシャ! な開会式でよかったと思う。