10年以上前だが、ある病院が新聞広告を打って事務員を募集していた。
1,2名の採用枠だったが、病院だけあって応募者は多く10人以上が待合室にいた。
作文試験と面接試験の結果、私は落ちたのだが、あろうことか、翌週には全く同じ広告が出ているのである。
10人もいたのに、一人も採用しなかったのか??? と思った。
まあ、ここまで読めば募集してきた人が無能ばかりだったで済む話かもしれないが、驚くのは給与が10万ちょっとだったということだ。
基本給だ。あまりに低い。
嘘ではない。私も目を疑う低さだったが、名前の知れた病院だったので応募したのだ。
面接では簿記の有無や経理経験をきかれたが、月給10万で一体全体どんな有能を求めていたのだろうか?
新聞広告を何十万も払って打つのだったら、給与をあげてみたらどうなんだ?? と思った。
自分ら医者は高給をもらっていて、事務員には10万しか払わないのはいいとしても、有能な人材を求めているとか、日本の縮図を見た気がする。
そしてさらに悪いのは、私を案内してくれた事務員が、まあ、小さくてかわいいだけで、オドオド挙動不審な女だったという事実だ。
こいつは採用したのか???
顔採用なのか??? と思った。
確かに、と私は思い返した。面接会場に女は0だった。男しかいなかった。
早い話、頭のよくない顔だけ女をにぎやかしとして採用したかったのだろう。
だが、顔のいい女は稼げるから、まともな能力の男が来ないのと同じく、こんな求人にはなかなか来ないと思うぞ。と私は思った。
その女は例外だったはずだぞ。味を占めたのかね。