多分、政府の要請なのだろうが、メディアがアメリカの物価は高い物価は高いと連呼するようになった。
最近急激に国内が物価高になったので、アメリカはこんなに高い! 日本は高くない! という風潮にもっていきたいんだろう。馬鹿なのかな? と思う。
レストランの料理が高いってことは、従業員の給与が高いってことだ。
原材料費が日本より高いということはあり得ないからだ。
アメリカは資源が豊富で、農作物も日本のような輸入国ではなく輸出国だ。だから、高いということは給料が高くなっていることを意味している。
実際、レストランのコックがニューヨークでは月給100万でも集まらないという。日本の場合、調理師なんて安月給の最たるもんで、時給900円くらいなんだから、そりゃ日本のレストランは安くなる。
で、馬鹿の最たるもんが、そういった国内の人件費が関係ない物品はどうか? ということだ。
たとえば、パソコン、カメラ、自動車などは日米で価格に差はない。
なぜなら、ベトナムとかメキシコでつくっているからだ。だから、アメリカ人の時給は日本よりはるかにいいので、こういった物品を買うときは、日本人より遥かに安い感覚になる。
そもそも、現地の従業員を使って調理までしなければならないレストランは、給料が如実に反映される職種だ。だから、アメリカの物価の話も、だいたいレストランの話しかない。
当然だろうね。
ほかのものは大差ないか、給料を基準に考えると安いんだから。
アメリカの物価が高い高いといいながら、給料があがりまくっている事実には触れないことが多い。触れても関係性には触れない。
だって触れたら、物価だけ上がって、給料さがっている日本とかなんなんだ??? という話になる。
そもそも、給料があがれば物価もあがる。当たり前のことがアメリカでは起こっているだけだ。
日本は逆に、当たり前ではない状況だ。物価だけあがり、給与はあがらない。
相対的に国内の給与水準が爆安になったため、TSMCは日本工場をつくりだしたし、キヤノンはベトナムへいかずに国内に工場を戻し始めた。中国人の給与があがりすぎ、日本と大差なくなってきたからだ。沿岸部に限れば、むしろ高いくらいだろう。