これは個人的な感覚だが、日本の笑いは、「弱いものを弄ること」と「常識と日常への共感」からできている。
早い話、いじめとあるあるでできている。
まあ、世界中の笑いがこの二つを含んではいるのだが、日本の笑いには「強いものをこきおろす」というものと、「常識や日常への疑念」という要素がほとんどない。
日本の笑いを支配している吉本芸人が先輩後輩関係を何よりも重視していて、「弱いものをいじりたおすいじめの笑い」ばかりになっている。
松本人志に「おめーもう面白くねえんだよ。この老害!」というのが真のコメディアンだろうに。
そして、松本側も「うっせーばーか」と返すのが笑いだと思うが、日本の笑いの世界では、ガチギレされて終わりという「めちゃくちゃつまんない」光景しか想像できない。
というか、言うやつがそもそもいない。
世界最低の笑いレベルだ。
まあ、芸能界ががちがちのコネ社会なので言ったら干されてしまうから言いたくても言えないのだとは思うが。
また、木っ端芸人がひどい目にあっても何も面白くはない。
弱い奴がいじめられるのは日常である。社会でも学校でもよくあることだ。
何も面白くない。スカっとジャパンは流行るのに、お笑いの世界にはそういうのがほとんどない。
三流芸人の私物が破壊されても、可哀想だとしか思えない。
これを面白いと思うのは異常者だろう。
月収10万とかのやつらだぞ??
しかし、松本の自宅が爆破されたらこれは面白い。
普段偉そうにしている大物芸人が絶望顔をすれば、それこそ「非常識な出来事」だ。面白くないはずがない。
笑いは日常とのズレ、非現実性が面白さだと個人的には思うが、日本社会ではどうもそうではないようだ。
このまえ、マツコのかりそめ天国でU字工事がでていたが、めちゃくちゃ面白かった。
でもこういう面白い芸人って全国区の冠番組ないんよね。
なんで面白かったかというと、もう、なんでもかんでも栃木にこじつけるのだ。
もうこじつけ方が「異常」なので面白い。
また個人いじりをほとんどしないので、また面白い。彼らがイジるのはあくまでも「栃木」である。個人ではない。
ついでに、栃木に詳しくなるという知的な楽しみもある。そう、U字工事のしゃべりは「地理」である。栃木限定だが。
こういった知性がお笑いにあってしかるべきものだ、と個人的には思うのだが、日本の笑いには知性がない。
かといって反知性でもなく、「無知性」である。ただ喚いたり、大声を出したり、否定して怒鳴ったりが多すぎる。全然面白くない。
ダウンタウンなんか最たるもので、「無知性」の極みである。
松本の映画が受けないのは彼に知性がないからであろう。
少なくとも、ビートたけしは知性を感じることがあるが、松本には全くない。