近世に書かれた歴史は、かなり偏っている。
というのも、紀元前の歴史を記した資料はほぼほぼ中国語とギリシャ語しかない(現存しているもの)からだ。
現代になって、大量の粘土板が発掘され、シュメール語とアッカド語、アラム語などで書かれた膨大な歴史が明らかとなったが、反面、長い歴史を持ちながらエジプト語やペルシア語(中世以前)、サンスクリットの歴史書は少ない。
だいたい、近世以前の歴史書は、中国語(紀元前から)、ギリシャ語(紀元後しばらくまで)、ラテン語、ペルシア語(中世以降)、アラビア語(中世以降)くらいしかない。