みずほ銀行のトラブルの原因は、「生産性がない」といってIT部門の人員や予算を削ったからだが、一番要らないのは総務とか人事だと思うが、ここを削減しない経営者は多い。自分の出身母体だからだろう。
IT系の部署が削られるのは、母体とする取締役が少数かゼロだからだと思う。実際、日本企業は年数がたつごとに、技術部門や製造部門の人員に対して管理部門(人事、総務)が増大し、予算の割合が増え、利益率が悪化するという一種の法則があるのだ。
これも、管理部門出身の経営陣が母体に便宜を図るからだろう。やはり、根本的な問題は「技術者はどんなに優秀でも基本的に工場長以上にはなれない」という日本の会社の風土の問題だ。
こういうと、技術者が経営に向いているとは限らないというお定まりの反論があるが、そんなもん、管理部門にいたからといって経営が向いているかはわからるまい。サラリーマン経営陣である限り、誰でも同じだ。だって自分で起業したわけじゃないだろう?
逆に、管理部門出身は帳簿と種類しか知らず現場を知らない分、会社の実像が見えず向いていない可能性の方がずっと高い。