憂邦烈士連合会@ソロプレイ

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アメリカ国体説に続く納得できる新説を耳にした

 最近しっくりくる説を見つけた。
 これは、「アメリカ国体説」と同じくらいしっくりきた。

 失われた30年なのではなく、30年前までが「実力以上に経済が成長していただけ。単に適正なのが今」というものだ。

 ここは、日本のメディアや自意識が「自助努力」で経済成長したという思い込みに起因する。

 そう、日本の高度成長期は朝鮮特需によるものだし、バブル景気だってそうだ。アメリカの政策に大きく左右された結果が大きな経済成長だった。
 円ドル固定もプラスだった。

 そもそも、日本は戦前に満州利権でアメリカともめたように、アメリカは中国の市場の方が欲しかったのだが、あいにくと中国が共産化してしまった。
 これは大きかった。
 日本人は共産党には足を向けて寝られない

 アメリカは日本を防波堤にするため、優遇を始める。とはいえ、結局はアメリカは共産党の市場と労働力が欲しくて台湾(国民党)を切る。
 そして、戦後日本をおしあげた半導体産業自体、アメリカからの技術供与による。

 考えてみてほしい。

 戦中イタリア以下の工業力だった国(日本人の多くは信じないが当時の国力についての資料を見るといい)が突然成長するのはおかしくないか??

 あのドイツを超える成長というのも変だ。

 ドイツはプロイセンが統一し、ドイツ帝国となってから急速な成長を見せた。ド田舎から始まったプロイセンは、フランスをすぐに抜き、当時の世界一の工業国イギリスに迫った。
 これに危機を募らせた英仏がしかけた戦争こそがWWIの正体だ。
 このへんに過去の栄光を取り戻そうとするオーストリアやトルコが参入しわけわからなくなっているが、大筋はそうだ。

 そして、この戦争でドイツは叩きのめされ、経済が崩壊する。

 しかし、再度数年で立ち直り、今度は第三帝国はこれまた当時最大の二大工業国である米ソに迫った。

 再び、米英仏の間でドイツを叩き潰す算段がとられる。
 しかし、フランスはビシー政権になってしまい、ファシズムはむしろ大陸側では優勢となった。また南米にはナチシンパがうろうろしていた。

 米英は脅威を覚えた。ドイツが国際社会(=英米世界)に挑戦していると。

 再びドイツを奈落の底に落とすべく引きこされた戦争がWWIIだ。日本はこれに便乗した上に破滅したアホである。

 ドイツは再び大敗を喫し、経済は奈落の底へ落ちたばかりか、国は東西に分断された。

 しかし西ドイツは三度目の急激な経済成長を見せた。
 ベルリンの壁崩壊後に東西統一でもその成長は衰えなかった。言ってしまえば、韓国が北朝鮮を取り込んでも経済成長がさほど失速しなかったのである。

 ドイツ帝国第三帝国に続きドイツ共和国は目覚ましい成長で、結局はEU筆頭になった。
 結果、イギリスはEUを蹴って離脱した。
 結局近代以降のヨーロッパの戦争はドイツとその成長を叩き潰したいイギリスの戦争なのだ
 そしてドイツは2回とも負けたが、2回とも復活した。そして、ドイツが世界第三位の経済大国になるのは秒読みとなっている。

 この一貫したドイツの成長に比べると、日本の成長は一貫性がなく、波が激しいこれは明らかに外部の影響を大きく受けているということになる

 そんなドイツを戦後上回ったこと自体が奇怪なのだ。

 こういうと日本だって明治維新後成長した! というかもしれないが、実はたいしたことがないのだ。

 なにせ、滅亡寸前の清の経済力に最後まで大日本帝国は勝てなかったのだ。
 日清戦争では勝ったが、経済的には負けていた。
 なにせ日本の国家予算数年分の賠償金を清は支払えたし、支払った後も存続したという事実がある。

 これが近年強まる「対米追従(アメポチ)外交」の理由だろう。
 結局アメリカの政策なくして成長できないのだ。ちなみにこれは韓国も同じ状況下にあるが、あっちはまだ日本のようにアメリカ=国体とは思っていないようなので救いがあると思う。

 戦後の経済成長は結局内部からのものではなかった。
 だから技術立国などどうでもよかった。

 技術力が高かったのは事実だが、別になくても成長はしたのだ。

 その証拠にバブル期の時価総額企業でインフラ・金融以外で高ランクに入っているのはトヨタだけである。
 この事実が日本の経済成長と技術立国はほとんど無関係だったことを証明している。
 逆に言えば、Appleとかマイクロソフトとかテック企業が高ランクにいるアメリカの経済成長は「ホンモノ」だ。
 ドイツの時価総額が高い企業も「実業」の企業ばかりである。

 技術はあるのに! というのはそもそも間違っているのだ。

 日本の実力とはしょせんこの程度だった。購買力が半世紀前の水準になったというが、それは適正なのだ。
 しかし今更どうにもできない。アメリカ追従以外での経済成長の方法をだれも知らない。
 アメリカがなんとかしてくれる! なんとかしてくれるんだ! を念仏のように唱えることしかできない

 最近はトルコの全方位外交や、インドがバーラトと呼べと言っているように、英米世界の影響はどんどん薄くなっている。
 日本人はいまだに東西陣営だの、第三軸だのアホなことを言っているが、そもそもそんなもの自体が成立しない。
 国際関係はもはやダイバーシティで溢れている

 にも関わらずアメポチ外交にますます傾倒していくのは、緩慢な自殺でしかないが、他に方法がないのだ。