人口は100億に届かない。
フェルミパラドックスというのがある。
なぜか。
それは結局、外宇宙へ進出できるような知性の進化はない、ということだ。
あるとすれば情報生命しかない、と思う。
私たちは肉体を持つ生命体なので、一種の超個体のようにふるまう。
イナゴと同じだ。
サバクトビバッタはバッタ密度があがると、遺伝的には変化していないのに、肉体が変位した子孫が生まれ、蝗害を引き起こす。
やがてバッタ密度がさがると元に戻る。
人間も文明が発展すればするほど出生率がさがるのには、こういった集団特性ともいえるものがあるのではないか。
その限界値が100億なのではないか。
だから、知的生命体は深遠な宇宙の原理に届く前にすべてほろんできた。だから宇宙人は地球に来ない。交信もできない。
何億と言う知的生命体が同じ末路をたどるのではないか。
だとしたら、合点がいく。
そして、実際そのようになっていくように見える。世界中で出生率はさがっている。北朝鮮ですら2以下だ。
インドも20年後くらいには減少に転じるだろう。アフリカも地域によっては減少に転じている。
そして、技術の進歩と倫理の進歩が、生命的原理を私たちから遠ざけている。私たちは生命原理であり、聖書の字句「産めよ増やせよ地に満ちよ」から遠のいている。
ローマのパンとサーカスのように、私たちは生殖よりも楽しいものをたくさん知っているが、古代人はセックスより楽しい娯楽がなかった。
VRが発展すれば、臭くてブスな生身の女をありがたがることもなくなる。
技術の進歩は間違いなく少子化へ進む。じゃあ、人工的に子どもを増やすことはどうか。これは高度に発達した倫理が邪魔をする。
つまり、知的生命体は祖の知性ゆえに発生した惑星を支配するが、それと同時に自らの知性によって生命原理を喪失し、滅ぶ。