今どきの電子機器は分解してみると、だいたいワンボードだったり、マイコンやチップは集約されていて、ボード上にはほとんどなかったり、モジュール化とフレキ配線でかなり小奇麗にまとまっている。
が、2000年くらいのやつを分解すると、仰々しくICが基板上に居並んでいて、結構リード線がぐるぐる這いまわされていたりする。
私はこういった電子機器の配線や実装に魅力を感じる。
さすがに、ラグ版だの空中配線だのはもう私の世代じゃないが、古いブラウン管テレビの中身とかそそる。
とはいえ、1990年代の電子機器は空中配線まがいの電子回路が散見されなくもないが、なんというか、最近のやつはとても小奇麗だ。
中身をあけて、うわあぁ・・・ということがない。中身もアートデザインされているかのようだ。
わかりやすいのがPS2とPS4だ。PS2はモジュール化が甘く、ドライブもモジュール化されておらず、分解したら戻せなくなってしまった。基盤にも大きめのICがたくさん並んでいる。
一方、PS4は小ぎれいで、チップ抵抗が何やらたくさん並んでいて、構造も分解しやすくなっている。
電源は相変わらずゴテゴテしいが、これは仕方がない。100年後も電源はこうだろう。
1980年代くらいまではそもそも半導体、集積回路は高かった。
ゆえに、今どきのおもちゃはすごいなあと思う。
雑誌のオマケですら、数曲の音源が入っていて、時間を認識して流す音が変わったりする。
プリキュアのおもちゃを娘が持っているが、すげえなあ・・・と思う。
私の小さい頃は、明らかにマイコン入りのおもちゃはクッソ高かったから、買ってもらえるわけもない。
あっても音が鳴るくらいだ。しゃべったりはしない。
逆に言えば、私の時代のおもちゃを、現在の視点で見ると、マジかよ正気かよという制御が行われていることが多い。
たとえば、私が小さい頃飾っていたクリスマスツリーの電飾はバイメタルである。
そうだよ。
そもそも制御なんかしてねえんだよ!! そこにあるのは自然法則というか物理特性ただひとつだよ。
今は、発光パターンが10パターンくらいあって、5V電源で容易に動くLEDの電飾が2000円で買える。
マジどこにマイコン(もしくは専用チップ)入ってんのかわからないサイズだ。
私が遊んでいたという救急車が押し入れから出てきたが、こいつがまた完全機械制御だ。
LEDを点滅させるとかヤワなことはしてない。
実際の回転灯と同じ原理のものがついてて、当然のようにピーポー音も録音ではなく、なにかよくわからないのだがモータを駆動させて鳴らしている。
実際に空気を圧縮するか何かしているらしいが、詳しい原理はわからない。
いやこれ、今作ると却って高くつくだろ?? と思う出来である。
電子機器ではないのだが、もうひとつ、私が遊んでいたというものがでてきたが、本体部分がブリキ製なんだよ。あったんだな私が小さい頃はまだ。
いまどきブリキなんかねえよ。高くつくわ!!
昔は樹脂が高かったからかおもちゃもわりと金属製が多い。いや値段ではなく、金型整形とかの問題もあったかもしれない。
重いんだよね・・・昔のおもちゃ。
しかし、マジ最近のもちゃ凄いなと思う。
あと、ウルトラマンとか顕著なんだけど、昔のウルトラマンっておもちゃ売る気があんまりなかったよなと思う。
売るのは人形やメカといった登場人物であって、武器や装備をおもちゃ化する気はなかったように思う。
しかし、最近のやつは見て驚いたが、戦隊ものと同じで、おもちゃ化前提で作品が作られている。
逆に、人形やフィギュアは「大きなお友達向け」らしいのだ。
いやあ、私の記憶にあるのはティガなんだよね。
昭和ウルトラマンは世代的に違うし、ティガなんだよ。一番世代的に憶えているのは。
ティガはウルトラマン復権の立役者だと思うけど、おもちゃ化はあまり意識されてないように感じた。
だから最近のウルトラマンの違和感すごいよ。
武器を使うことに違和感があるというより、おもちゃっぽい武器を使うことに違和感があるんだと思う。
仮面ライダーとかもそう。
昔の仮面ライダーはダサかったけど、おもちゃ売り感はなかった。今のライダーはかっこいいけど、おもちゃのセーラー感がね。