日本のアフリカ化

 よく、部品や部材では日本は強い、という。それは本当であるが、実体としてはアフリカ化している。

 どういうことか?

 アフリカのコーヒーのプランテーションではコーヒー豆をほぼ全量輸出し、インスタントコーヒーを輸入、舶来品ということでインスタントコーヒーがもてはやされるという馬鹿みたいなことが起こっているのだが、日本も同じ状況下にあるのだ。

 輸出する部材、部品がコーヒー豆だと思えばいい。

 2012年の半導体輸出額は1兆円を超えている。ここでいう半導体はパーツである。一方、通信機器やコンピューター部品、つまり、その半導体を使った製品を日本は輸入しているのだが、あわせて3兆円の赤字なのである
 つまり、iPhoneの部材の半数が日本製であっても、完成品のiPhoneは舶来品として結局日本にやってくる。

 ひとつひとつの部材はソニーの撮像素子を除けば、せいぜい数百円から数円のものだ。しかし、完成したiPhoneの定価は10万円を超えている。
 Appleはあまり問屋を介さないので、卸値も高いだろう。Apple製品だけポイントが渋かったり、つかなかったりするのもその証左だ。

 iPhone12 Proの卸値は10万前後と言われているのだから、そりゃ大赤字必至である。
 中国がコモディティ化したものを使っただけの製品を売っているだけ、とネトウヨは吠えるが、じゃあ、コーヒー豆の取れるアフリカが、インスタントコーヒーを製造しているヨーロッパにコーヒーで勝てるのかといえば、勝てない
 コーヒー豆はヨーロッパじゃ取れないのに、だ。

 そう、だから中国が日本並の半導体を作る必要はどこにもない。日本人はこれからもアフリカ人がそうであるように、生活のために安い労働力で半導体を作り続けるしかないのだ。それがプランテーションというものだ。
 日本はいわば、部材のプランテーション状態だ。そのうち、欧米資本に乗っ取られ、本当にプランテーションになるだろうし、実際、TSMCが日本に工場を建てることそれ自体が、先鞭である。

 日本人って勤勉だから、いい半導体が取れるよねーみたいな話だ。