悪魔の労働

 ウーバーイーツは女衒みたいなもんだ。
 ただ場だけ提供し、法外な手数料をガメる。何ら責任は取らない。


 こんなもの早く消滅してほしい。
 自由至上主義の権化みたいな会社だ。


 いやまだ、性病検査とかするだけ女衒の方がましかもしれない。

 

 GoogleMapなんかもそうだが、一見便利そうに見えて、無関係の第三者に多大なコストを支払わせ、肥え太っている。


 たとえば、Googleは単に道の写真を撮っているだけだ。グーグルカーの燃費と運転手の賃金以外何も支払っていない。ただ、他者の肖像権や著作権、ときには無断に土地に侵入しさえする。そして、このロハで手に入れた情報を売る。GoogleMapの商用利用は有料なのだ。


 なぜか、こちらが肖像権を侵害されたのに、いちいちGoogoleに訴えねばならない。勝手にこっちの家の写真を撮り、世界にばらまき、金をとる。文句を言うにもコストがかかる。煩雑な手続きをGoogoleは要求するのだ。


 これはおかしくないか?


 空き巣が偉そうに、通帳を返してほしかったら、この書類に証明捺印しろ、と言っているようなものだ。

 

 まあ、家の写真くらいならいいが、私有地を勝手にGoogleMapが「道路」としてナビで案内するために、迷惑どころではない損害を被っている人もいる。もし彼の土地で事故があればGoogleには何ら責任はなく、所有者にだけ責任が生じる。


 所有者は、ナビでやってくる人々を追い払うために多大なコストを支払う。Googleを訴えてもいいが、それにはアメリカまで出向き、裁判をせねばならない。無理筋である。

 

 こういう、絶対にお金持ちだけが儲かるシステムがアメリカから日本に怒涛のようにやってくる。
 こんなのは新しい未来でもなんでもない。
 むしろ、社会主義思想も、労働者の権利もなかった時代の産業革命時代のイギリスに逆もどりしているようなものだ。

 

 実際、ウーバーイーツは労使関係がないから労働者の権利や労働法に縛られない。
 日本では世界で一番派遣労働が盛んだが、これも元はアメリカで流行ったものだ。

 いまでは世界で一番派遣会社が多い。意味するところは、右から左へ人間を動かすだけで大金を得ているやつらが世界一多い、ということだ。
 福島の除染関連の派遣は、利益率8割とか言われている。おぞましい。

 

 おそらく、このウーバーイーツ方式も、日本がいずれ最先端になるだろう。
 アメリカは存外、労働組織が強く、そのうち規制されそうだが、日本は寧ろ規制緩和の方向に進むだろう。

 あたかも「世界(アメリカのこと)ではこういう働き方がスタンダード」とでもいうように。

 

 さらには、最近議論されている「45歳定年」である。
 これは地獄の未来だ。
 私はこれまで再雇用による「75歳定年」が未来の姿だろうと思っていた。
 みな、ほとんど死ぬまで働かねばらない社会がくるのだ、と。
 しかし、そうじゃなかった。

 

 もっと悪魔的発想をする人間が現れたのだ。
 それが「45歳定年」である。
 つまり、「正社員」としてすら45歳でおしまい。あとは、非正規で死ぬまで働けということだ。おぞましい未来だ。


 これはいわゆる日本式の「若いころは給料が安く重労働なかわりに、歳をとれば高給で楽になる」という方式と組み合わさり、世界最悪の仕組みとなる。
 つまり、「若いころは給料が安く、重労働で、ごく一部以外は45歳で首。年をとっても薄給重労働」だ。

 

 労働者には何の得もない。
 が、不思議なことに仕事の話をすると、世の中の90%は労働者で、9%は自営業で、経営者と呼べるような人間は1%しかいないのだが、ほとんどの人間が「経営者目線」で話をするのだ。


 自分が労働者という自覚のある人は稀だ。
 その最たる例が、「労働者と言う言葉自体が死語」という事実だ。

 

 私が思うに、ウーバーのような女衒商売は20年以内に巨大な産業となり、20代30代の半数はそういった「非正規ですらないその日暮らしの労働」で生きている社会が来る。そして、その親たちも45歳で首になり、清掃員やコンビニ店員として働く(エッセンシャルワーカーはますますゴミの扱いを受ける)。
 間違いなくそういう未来になる。


 この傾向はずっとこの30年あったことだ。
 そして、30年前と違うのは、労働者と言う言葉は死語になり、組合は死んだ、ということだ。止めるものはいない。

 

 むしろ、移民を解禁したほうがいい。
 中国人や韓国人なら、こんな悪魔の労働環境を看過したりはしないだろうから。