ラーメンはスープからはニワカ。通ではない。
なぜか?
拉麺とは、手で伸ばした麺の意味である。
中国では、麺とは日本語で言う麺類のことではなく、小麦粉製品一般、生地を指す。ゆえに、パンは、麺麭とかく。もちろん、パンは麺類ではない。
日本語で言う麺類は麺条という。紐状になった小麦粉製品、の意である。
なので、ラーメンとは本来、製麺の技術を楽しむ食い物であって、スープを食うものではないのだ。
というのも、むかし、ラーメンが中華そばと呼ばれていた時代、スープは簡易なものだったし、中国本場でもそうだった。だから、日式ラーメンは別物と言われているのだ。
今のように豚骨スープを何日も煮詰めてつくる。
なんてことは100年前には到底無理な相談だ。コストも時間も。
だからスープは簡易なのである。その代わり、麺自体を楽しむ。
だから刀削麺や一根麺が有名だが、とにかく、代わり映えのしない味を麺を変えることで楽しむ、これが本来の麺類の食い方。そして、ラーメンの本義である。
ゆえに、麺を最初に食うのが本来の姿だ。
しかし、ガラパゴ化したことによって、麺は軽視されるようになった。
中国ではいろいろな麺のスタイルがあるのに、日本では棒状しかないことからわかるように、日本人は麺の形状にもともと無頓着だった。
だから、高級ラーメンですら製麺機、市販品の麺を使う。
アホめが。