クルド人は難民ではないと政府が言っているから難民じゃない! と言う馬鹿が多くて困る。
おまえらさあ、クルド人問題を知らないでしょ?
それに、出稼ぎか?難民か?で、なんで0か1なんだろう。
頭悪いやつほど01思考だ。
出稼ぎのやつもいるだろうし、難民もいるだろう。どっちもいると考えるのが自然だ。
言ってしまえば、ウクライナ人だって全員が難民だろうか? 日本に出稼ぎ目的のやつもいるだろう。ウクライナ戦争以前に日本に来ていたウクライナ人は間違いなくそうであろう。
そもそも何が正しいかどうかは難しい。なにせ、各国の政府見解が全て一致することは絶対にない。
たとえば、台湾は国ではない(このことを知らないネトウヨは多い)。
日本政府は国家として認めていない。
アメリカも認めていない。
嘘だと思うなら外務省にきいてみな。なので台湾は国家ではない。ただこれは日本政府が言っているだけにすぎない。
だって、すべての国が国家承認していないわけではないのだ。
台湾を国家として認めている国もある。だから台湾は国家ともいえるし、いえないともいえる。結局はどの国家の視点かによる。
クルド人問題も同じである。
そもそも論として、トルコはクルド人を弾圧してはいるが、公式にはしていないことになっている。
日本政府はトルコ政府と仲がいいので、当然、トルコ政府の公式見解を踏まえる。
だからクルド人は難民ではないと断定する。
これが北朝鮮だったら、即座に難民認定するだろう。だって、日本政府と北朝鮮は対立している。
こういうことはよくあるのだ。
たとえば、イランはイスラム教の縛りが強く女性が虐げられている国だと日本人は思っているが、これはイランがアメリカと敵対しているからで、むしろイランは昔からイスラム圏では自由度が高く、女性は高等教育を受けることができた。
イスラーム革命のあと10年位おかしかっただけで、今はトルコと遜色ない。
むしろイスラム圏で一番やばいのはサウジアラビアである。
サウジアラビアでは王家に反対する人間が処刑されたり、最近まで女性が自動車の運転も大学にもいけなかった(最近急に改善した)かなりやばい国だったのだが、日本人はオイルマネーの豊かな国で、王子は日本アニメに造詣が深いとか思っている。
北朝鮮もぶったまげるような独裁国家だとはだれも思っていない(少なくとも北朝鮮の女性の方が自由がある)。
なぜか?
サウジは親米国家なんだよ。
アメリカと超仲がいいの。
だから、日本のメディアも決してサウジをやばい国とは報道しないし、政府もそうは言わない。
イスラエルもそう。いくらテロリストが潜伏していたとしても、無差別爆撃や病院を爆破するのは最早ナチス並の非人道行為である(皮肉だねえ)が、親米政権であるため、叩かれない。
ロシアがウクライナにしていることの100倍はひどいことをしているが、非難されない。超親米国家だからである。
国家間の関係性なしにクルド人問題を語るのは学がない。私は馬鹿ですと言っているに等しい。
トルコと日本がずぶずぶである以上、クルド人の難民認定は困難だろう。
中国に関しても、日本はアメリカの奴隷なので、世界の敵! 台湾有事! と言っているが、中南米では異なる。
歴史的に中南米はアメリカにいじめられてきたため、ソ連に代わる救世主として中国を見ている。
アジア人はいけすかないが、それでも、合衆国に一矢報いてほしいと彼らは思っている。
キューバがソ連に肩入れしたのも同じ理由だ。
中南米において、ソ連は世界の敵ではなかった。
東欧でもそうだ。西欧に富を収奪されていた東欧では親ソ連に傾いていったのは必然だ。
別にソ連が侵略したり工作したわけではない。
工作と言うならアメリカもCIAがやりたい放題しているんだから(イランでもCIAの工作によって成立した王朝に対する民衆蜂起がイスラーム革命だった)。
日本人は正直、アメリカと韓国以外の国を知らないに等しく、メディアは偏向報道しかしないので、世界の別の側面を知らない。
語学ができるといっても99%英語なので、結局アメリカの洗脳から抜け出せない。
逆に英語ができると英米の変更した世界観に毒され、むしろ馬鹿になるのではないかとさえ思う(ハンチントンみたいなアホの言説で国際情勢を理解しようとするのだ)。
むしろ、アメリカ人のエリート層の方が日本のエリート層よりも、相対的に世界を見れており、アメリカの支配や政治に疑念を抱いているのは皮肉だと思う。
これは彼らがフランス語やスペイン語を扱えるからに他ならない。日本のエリートはできてもやっぱり99%英語なのだ。
学校では英語ができれば世界が知れるというが、大嘘である。
しょせんは英米の世界しか知れない。
日本のことが英語だけで知れるかどうか考えればわかろう。
表層しかわからない。1%くらいしかわかるまい。
複雑な日本の状況を知ろうと思えば、日本語で書かれたものを見るほかない。
そもそも政府資料自体が日本語で99%書かれているので、英語ができたところで政府見解ですら、報道されたものでしか日本のことがわからないのだ!
なので、中国語もできないのだから中国のことなんかわかるわけもなく、ロシア語もできないからロシアのこともわからない。
英語しかできないから、英米の偏向フィルターを通した世界しか見れない。
確かに小国は政府資料もメディアも英語かもしれない。
だが、国際的に力を持つ国は自国の規模が大きいため、行政もメディアも言論も基本的には自国語で行われる。高等教育は英語かもしれないが、科学に国境はないので、これはどうでもいいことだ。
先に述べたように、サウジとイランのことがわからないのは、アラビア語をできる日本人がどれだけいるだろう? 1万人は絶対いない。
ペルシア語はどうだろう? 文章読解がきちんとできるレベルの人って、どっちも1000人くらいしかいないんじゃないか? だって、イタリア語ですら、受験者が少なすぎて検定が廃止されているんだもの。
それにたぶん、それができる日本人より、日本語のできるアラブ人、日本語のできるイラン人の方が多いはずだ。
外務省には一人二人はいるかもしれないが、外務省以外にはまずいないだろう。
外交がくそなのも、中国語すらできる官僚はほぼいないからだろう。政治家はいわずものがな。
逆に中国のエリートは英語、日本語はできたりする。
韓国にいったときに思ったが、韓国では日本語がかなり通じる。一般人もひらがなカタカナは書けることが多い。