憂邦烈士連合会@ソロプレイ

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BRICsという違和感

 BRICsと言われていた時、違和感しかなかった。
 R、ロシアはそもそも世界を二分したソ連の後継国家だ。後進国でも新興国でもあるまい。しいていうなら、「衰退国」だ。第二次大戦の終了時、世界の工業力の1/3はアメリカ、1/4はロシアだった。
 二国で世界の工業生産の半分以上を占めていた。二分するはずである。

 当時共産主義は本当に夢があった。
 アメリカと同格だったのだ。少なくとも二次大戦終了時は。朝鮮半島だって、北朝鮮の方が豊かで、韓国は世界最貧国のひとつだった。
 インドは確かに新興国だ。というのも、歴史上インド亜大陸を統一した国家はなく、インド共和国は全く新しい国家だからだ。
 そして、当然のように中国が新興国というのも違和感しかなかった。やはり「衰退国」だ。
 中華人民共和国中華民国の、中華民国は大清グルン(正式名称)の後継国家だ。
 領土を見ればわかる
 現在の中華人民共和国と清の版図はほとんど同じだ。
 
 また、中華民国は清が外国と交わした契約、マカオや香港の借地や、アヘン戦争などの賠償金などを受け継いでいるし、また中華人民共和国も受け継いだ。だから間違いなく後継国家なのだ。
 そう考えると、清は19世紀半ばまで世界の富の三分の一を有していたと言われている。ここからあり得んレベルで急速に衰退するのだが、やはり中国に新興国というイメージはない。
 政治面において中国が清の時代から、国際政治の表舞台から消えたことはないからである。

 同様に、トルコやイランもやはり強大な帝国国家の前歴がある。
 特にイラン(旧称ペルシア)は「西洋の怨敵」と目されている。ギリシャ都市国家最大の敵であり、ローマ帝国最大の敵であり、現在もアメリカに反目し続けている。
 イラン人がやはり伝統と実績のある文明人だなと思うのは、アメリカの傀儡政権を倒すためにイスラム原理主義を利用したにすぎず、サウジアラビアアフガニスタンのようなガチの原理主義国家ではない、ということだ。
 アメリカのプロパガンダに日本人は騙されているが、イランは民主的な手続きで大統領が選出され、イスラム指導者はあくまでも民間人だ、ということ。

 すなわち、あれは西洋におけるローマ法王の影響力であって、法的にコーランが重視されているというわけでもないのだ。
 革命時代、表ではアメリカ文化はよくないといいつつ、屋内でどんちゃんやることは黙認されていたし、アルコールも売っている。女医の数はイスラム圏でもかなり多いと言われていて、女子の高等教育も普通に行われている。
 ついでに、2009年には人工衛星打ち上げに成功し、世界で9番目の人工衛星打ち上げ能力を有する国となった。2013年には猿を載せることに成功している。