日本では予算がない方が結果がいいものになる。
はやぶさ、おおすみの打ち上げ、ゼロ戦などは金がなかったが出来がよかった。奇跡だとか言われた。
一方、戦艦大和、MRJ、シグマプロジェクトなど予算が潤沢だったものはだいたいクソみたいな結果だ。てかMRJはできてさえいない。
理由ははっきりしていると思う。
予算が潤沢だと、金目当ての連中が押し寄せてきて、開発資金はどんどん目減りするわ、技術陣を軽視したり、変な足枷で縛ったりして、結局、志の高い(金目当てではない)技術者は去ってしまう。
残るのは残らざるを得なかったクソ技術者だけなので、クソな結果しか生まない。
志の高い技術者にとって、最大の願いは「自分が私腹を肥やすこと」ではなく、実現したい技術が自由に試せる場所、である。
場合によっては資金もいるが、資金よりも環境が大事だ。だから、金目当ての汚い連中がきて、環境が悪化すると去る。去らなくても、モチベ―ジョンがクッソ下がり、仕事をしなくなる。
中国の急激な技術的発展の背景にはこれがある。
ドローン大手のDJIは技術者が社員の過半数を占め、技術者がなぜか経理や人事よりも下という謎のヒエラルキーを持つ日本企業と違い、技術者が明らかに優位である。
トップも、キンペーも胡錦涛も理系で、胡錦涛にいたっては在学中から政治活動はしていたものの、ごりごりのダム技術者で、のちにテクノクラートとして入党するが、これにしても党の技術官僚として出世していく。
中国人は金を投じただけ仕事をする。アメリカ人も同じだ。かけた金に比例した仕事をする。
日本の場合、金をかけすぎると、金の亡者が集まって碌なこことにならない。
戦後の金のない時期の新幹線は大成功だったのに、金が潤沢なバブル期に夢のリニアレールとかいっていた、リニアモーターカーはようやく建設が始まったが、新幹線に対する優位性などほぼなく、金を土建屋と政治家と土地持ちにバラまく以外に何の意味もない。
どこの国も採用しないのはそういうことである。
日本でもブイブイいっているキーエンスやソニーは技術者が比較的厚遇されていることで有名である。
パナソニック社員がソニーの技術陣を見ると驚くそうだ。
日本ではもともと技術者は軽視される文化だった(イスラム圏に酷似している)。