中国の三大発明は歴史上の偉大な功績だが、すべて中国人自身はあまり活用できなかった。
火薬なんて爆竹にしたりロケット花火にしたりして遊ぶがメインで、使ってもてつはうのようなコケオドシ用だった。ヨーロッパ人はこれを大砲にし、世界を侵略するための兵器にするのである。
羅針盤もすごーい南向いてすごーいで終わり。印刷術も漢字は数が多すぎて有効活用できずじまい。
また、ヨーロッパの三大発明は、積分、複式簿記、株式だろう。
積分は中国人も日本人も知ってはいたが、これを何に使えばいいのかさっぱり思いつかなかった。
イスラム数学者は代数学と幾何学の固執し、これを退けてしまった。
ヨーロッパでは発明者であり、その用途の創始者でもあるニュートンの功績はでかい。
彼が積分を物理学に使ったことは、ヨーロッパの機械文明を他の世界と違う次元へもっていく契機となった。
彼がいなかったら、ヨーロッパの機械文明は数世紀単位で遅れたかもしれない。
株式はやはり東アジアでは似たようなものが発達していたが、あくまでも基本的には民間ベースだった。
ヨーロッパ人は海賊活動や消費税、東インド会社など、とにかく国家が積極介入するという流れを作り、当然、株取引に国家が強く介入した。
これによって、国家間の株取引が可能となった。これは複式簿記と合わせて架空の金を生み出し、ヨーロッパの経済成長を後押ししていく。
複式簿記だけは類似のものがなかった。
現在も日本の行政府は単式簿記なので、商活動がない場合は単式でも問題がないが、この複式簿記が植民地の経済的管理に大いに貢献したのは言うまでもないだろう。